本日は「設計」と「建物面積」の関係性についてブログを書きたいと思います。私達がお客様へご予算や資金計画のご提案する際に、建物面積のご提案も併せて欠かせないものです。また、建物面積=建築費、とも言えるので、限られたご予算の中で、極力広い住宅をご提案したいものの、広めの住宅をご提案すれば、ご予算オーバーになってしまうお客様もしばしば・・・
そこで本日は、基本的な建物ボリュームの決め方と、設計側から見た建物の必要面積について触れて行きたいと思います。まずは一般的な計算式からご紹介します。国土交通省が定める「住生活基本計画」の中で、豊な住生活を送れる基本的な住宅面積の規模を推定するに当り、世帯人数から計算する事を推奨しています。その計算式は以下となります。
一般型誘導居住面積水準: 25×世帯人数+25㎡
都市居住型誘導居住面積水準: 20×世帯人数+15㎡
この計算式に当てはめて行くと、例えば一般的な4人世帯の場合、(一般型)25×4人+25㎡=125㎡、(都市居住型)20×4人+15㎡=95㎡という事になります。95㎡=27.2坪、125㎡=37.8坪になりますから、都市型であれば少しこじんまりした家ですし、一般型では少し広めの家という事が出来、福岡県久留米市の近郊であれば、ちょっと狭すぎるような・・・広すぎるような微妙な面積に受け取れてしまいます。
では結局、お客様個々の適切な住宅の広さとはどんな広さなのか?もちろんご予算との兼ね合いで最終的な住宅の広さは決まるのも事実ですが、お客様個々にオリジナリティー溢れるご要望が目立つ昨今の時代からすれば、上記のような単純な計算式だけでは適切な住宅面積は図れないもの。そこで大事になって来るのは設計者的立ち位置から住宅面積を逆算して行くという行為です。
設計的に考えて行けば、まずは必要なお部屋とそれに要する面積から逆算をして行きます。平屋建てなのか、2階建てなのかによって変わりますが、一般的なご自宅の場合、だいたい以下のような感じでしょうか。
【2階建ての場合に必要なお部屋】
・玄関
・玄関ホール
・シューズクローゼット(必要ない場合もありますが・・・)
・LDK
・主寝室
・子供室①
・子供室②
・洗面室
・脱衣室(洗面+脱衣で1室とする場合も)
・浴室
・1階トイレ
・2階トイレ
・階段室
必要なお部屋としては、まずはざっとこんな感じでしょうか?そしてそれぞれのお部屋に必要な面積をカウントする。ここでは分かりやすいように「帖数」で計算してみます。(1帖=畳1枚分)
・玄関 1.5帖
・玄関ホール 1.5帖
・シューズクローゼット 3帖 Continue reading